カラオケが苦手だった。
高校生のとき、部活のメンバーで行って好きな歌を歌っていたら
「なんで知らない歌ばっかり歌うの?」
と言われ、これに結構傷ついた。
心に傷を負ったわたしは、高校3年間カラオケを避けて通ってきた。
時は流れ大学に入ったとき、飲み会後酔っ払った勢いで着いていったら、それぞれが本当に好きな歌を全力で歌っていて、あ、いいんだ!と衝撃を受けた。
許された気がした。
それから少しずつカラオケへの苦手意識が薄れていった。
会社の同期と行ったときは、コレ歌う人見たの初めてだわ!!という感動で急速に仲良くなったりもした。
「なんで知らない歌ばっかり歌うの?」と言ってきた彼女は、みんなで盛り上がりたかったのだろうけれど、
わたしはその後、知らない歌でも楽しく聞いてくれる人たちに出会えた。
エアギター弾いたり超適当に踊ったり。
この歌いいねと言ってくれたり。
あの言葉はわたしのサービス精神の無さを責められているように思えたけれど、この人たちのおかげで少し傷が癒えた気がする。
よかったね、高校生のわたし。