うちの両親はパンが好きだ。
土曜日にパン屋巡りをして、日曜日の朝大量に並ぶ。みんなでワーワー言いながら平らげ、お腹いっぱいになるので日曜日は昼食がない。
今日はバゲット2種、チャパタ、カレーパン、ピザパン。スープはゴロゴロ野菜のミネストローネ。あとベーコンエッグ、トマト。
みんなはコーヒーや紅茶を飲んでいたけれど、わたしはほうじ茶。クッ…………
美味しいお店はやっぱり生地が違う。特にリベイクすると外側の生地がカリカリになっておいしい。
中むっちむち、外カリッカリ。噛むごとに生地の甘さがじんわり広がる。何もつけずに食べるとよくわかる。
お供の目玉焼きは思い切り半熟が好き。割れないようにそっとパンに乗せるけど、結局食べていくうちに黄身がダラダラと流れていく。が、それがいい。ケチなわたしはお皿に垂れた黄身もパンですくい取って食べる。
小さい頃はウインナーロールとか、グラタンを包み込んでシュウマイみたいな形になってるやつとか、もれなく子どもウケするお惣菜系が好きだった。
今はバケットや全粒粉など、卵や野菜を挟んで食べるようなやつが好みになった。大人になったな。
そういえば高校生のときは、部活の午後練に行きたくなさすぎて、半ベソかきながらパン食べてたな。
物心つく頃には毎週のようにおいしいパンを与えられていた。両親に感謝と同時にすごいなと思う。20年前と比べると値段も全然違うだろうけど、それでも週1の頻度で良いパンは買えないや。
二人は歯が欠けそうなくらい硬いフランスパンが好き(フランスパンの両端先端は母のもの)なので、いつまでもパンが食べられるよう、歯も心も身体も元気でいてほしい。