祖母が大好きだ。
心配性のわたしを、いつも励まし、背中を押してくれる。
祖母と話すと、なんだか涙が出てくるので少し困る。
ずいぶん前から
「死ぬのも怖くないのよ。帰るだけって感じがする」
「大体いつも楽しいから、いつ死んでもいい」
と言っていた。
前向きで、サッパリした人。
そんな祖母だけれど、本棚には
“ポジティブな生き方”
“70代からの上向き人生”
的な本がズラリと並んでいる。
それを見たときに初めて
あ、別に元々ポジティブなわけじゃないんだと知った。
一生懸命本を読んだり、実践を繰り返して
それを子や孫に還元してくれていたんだ。
祖母は、くよくようじうじ悩むわたしの話を
いつも興味深そうに聞いてくれて
「〇〇(わたし)なら絶対大丈夫!」
と勇気づけてくれていたが
本当は祖母も、何冊もの本に頼るくらいには
誰かに背中を押してもらいたかったのだなと気づいた。
祖父を亡くし、今はひとり暮らしの祖母。
最近はお庭のお花ちゃんに毎日話しかけているそうだ。
偉大な祖母の背中を押したり、励ますなど
生意気なことはできないが
電話して話をすることで、祖母が楽しい気分になってくれたらいいなと思う。
でも毎回、わたしのほうが元気づけられてしまうんだよなあ。