結婚する20代後半まで実家暮らしだった。
同棲もしたことがなかったので、血縁以外と暮らすのは初めてだった。
それでどうなったかというと、
結構な頻度で喧嘩を重ね、結構な感じで落ち込み、
一時ノイローゼ?気味になった。
喧嘩後の昼下り、疲れて身体は動かないのに涙が止まらなくなって
でも動けなくてダイニングテーブルで数時間黙って落涙し続けた。
そのときは専業主婦だったので、
自分は仕事もしてないし夫にも優しくできない、
なんてダメな奴なんだと自分を責めた。
夫に
「こんな喧嘩する状況が続くなら…いっそ距離とったほうが…」
と言わせる始末だった。
大体、わたしに原因があった。
言い方がぶっきらぼうだったり
自分の考えを押し付けたり。
反省したり、話し合ったりして
だんだんと喧嘩は減っていった。
なんであんなこと言っちゃったんだろうと考えると、嫌でも自己分析する必要に迫られた。
それで
「分析の結果、わたしはこういう人間なのでこう感じてしまいました。
今後もこう思う傾向にあると推測されるので、
別の方向に転換して考えるようにします」
なんてことを夫に話した。
いやあ、今思うと頑張ってたな。
人間的に成長した期間だった。
と同時に、実家にいたときの自分はものすごい傍若無人な振る舞いだったのでは…?と心配になった。
だってこんなに真剣に考えたことなかった。
家族だからいいだろう、と驕ってた部分はあったと思う。
いやいや、よくねーよ。
夫はあんなに怒っていた。
実家を離れてから、“親しき仲にも礼儀あり”が身に沁みた。
もっと家に貢献すべきだったなあ、と後悔している。